慣習と規範に縛られた19世紀末、ロンドン。
文学界の異端児オスカー・ワイルド(立石俊樹/廣瀬友祐)は小説「ドリアン・グレイの肖像」を連載するが、美と若さのために魂を売り渡す青年ドリアン・グレイの物語は、時代に合わない破格的なテーマと内容で英国社会に衝撃を与える。議論と批判は収まらず、結局主人公のドリアンが死を迎えるという望まない結末で小説を出版する。そんなワイルドを支え続けるのは、友人であり支持者であるロバート・ロス(福士誠治/平間壮一)だった。二人が望んでいた自由が芸術の中でさえ挫折したその時、ドリアン・グレイにそっくりな青年アルフレッド・ダグラス(後藤 大/福山康平)が現れる―